トテチテ堂本舗

毎日、たんたん。
評価:
古賀絵里子
青幻舎
¥ 2,415
(2011-12-30)

匙屋さんの「ふくぎ茶」をストーブで煮だしながらの月曜日。
ストーブを付けていても、しんしんと冷えてくるなぁ。
デイケアに出掛けた父の部屋を掃除して、これから自分の部屋の掃除だ。

先日、新年新装開店したという匙屋さんにふらりとでかけた。
匙屋さんは開店して結構な年月が経つと思うけれど、実は私がお邪魔するようになったのは作年から。何となく、作り手さんが集まる場所という印象が強く、自分は部外者のような気持ちがしてしまい、あのカラカラ扉を開ける勇気がなかったのが原因だと思う。でも、昨年だっけな?手話がきっかけで、イベントなどにお邪魔するようになった。

今回、新装したのは奥も展示スペースとなったこと。一段上がったところにもあつしさんのお匙さんが並んでいる。大阪のいるふ。さんのがま口の色合いがとても暖かくて、思わず小さいがま口を我がものにしてしまった。USBの入れ物にもぴったりだ。
のんびりいろんなものを見ていると、店主のかよさんがお茶をたててくださった。抹茶なんて久しぶり。お薄とキスチョコ。なんだかエッセイのタイトルになりそうな組み合わせは意外や意外、とても合って。お薄を頂きながら、入り口でコリコリお匙を製作していらっしゃるあつしさんの手元を見たり、石原稔久さんという方の絵本を見たり。
本があるっていうのは、私にはすごく嬉しい。本さえあれば、自分がいてもいい場所のような気になる。
また、この絵本がすごくよかった。『さがしもの好きなライオン』という絵本は、表情が変化しない陶器の人形による写真絵本なんだけど、変化しないはずなのに、表情や動きが感じられるようなぬくもりがあった。不思議。

その後、GARAGEにもお邪魔した。新年、初めてだっけ?
こちらでもストーブの近くの奥の椅子に腰掛けて、ほうじ茶なんかを頂きながら、こちらでも新しく置かれるようになった写真集を捲る。

『古賀絵里子写真集 浅草善哉』(青幻舎)

浅草に暮らす老夫婦の日々を追った写真集。カサカサの老夫婦の暮し、と思いきや、拍子写真でもわかるような、何となく艶かしい男と女の関係性を感じる写真もあったり、そしてその後もあり…。
少し前の私だったら、「こういう普段人の目を向けないとこに目を向けるだけで、インパクトがあるっていうんでしょ?」という感じの冷ややかな感想しか出て来なかったかもしれない。でも、老いが近しいものである今、その部分に同情も哀れみもなく、それ以前からの関係性も感じさせる写真を淡々と撮り続けている、この姿勢は新鮮だなと思うようになっていた。絶好の被写体と出逢ったと云えるだろう。

匙屋さんもGARAGEも、喫茶店でも本屋でもない。それなのに、お茶を頂きながら本に出逢ったり、そこに来る人とおしゃべりしてみたり。不思議なコミュニケーションの場だと思う。そんな場所が近くにあること、本当にありがたいことだ。






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